|patagonia パタゴニア|とは、イヴォン・シュイナードが創業したアメリカ発祥のアウトドアウェアブランド。

アパレルブランドの中でも異常に高いブランド力を誇るが、この価値はどこから生まれるか?が分からない人も多いのではないでしょうか。

深い歴史から、ロゴ・人気アイテムや年代の見極め方法まで徹底解説をします。

INDEX

|patagonia|の価値を見極めるコツ

1. ERA

近年、80年代や90年代の古着も価値が上がってきており、特に定番のフリースやTシャツは人気が高くなっている。
また、アウトドアブランドは高スペックのアイテムが人気が高く、新しければ「人気が高い=リセールしやすい」傾向にある。

その為、「年代判別ができる=価値の見極めが分かる」と言っても過言ではない。

年代の調べ方としては、洗濯表記がある内タグを見る事が早い。

調べ方はこちら

ただ、70年代 – 90年代のヴィンテージと呼ばれる商品には内タグが無い事が多い。
そういった場合は、タグを見て判断しましょう。

調べ方はこちら

↓の画像をクリックすれば、説明している記事に移動します。

2. ITEM

|patagonia|と言えば、環境に配慮するブランドでお馴染みだが、定番のアイテムの多さも人気の秘訣。

一部の廃盤になったアイテムではプレミア化しているものもある。

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|patagonia|
歴史

「地球を救うためにビジネスを営む」
アパレル企業の歴史

創業者イヴォン・シュイナードは、2019年に企業理念を一新した。
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」
多くのアパレル企業は「人々の暮らしを豊かにする」ことを理念に掲げることが多いが、「地球を救う」ためにビジネスを営む企業は珍しい。

そんな地球のヒーロー|patagonia|がどうして生まれたのか?歴史を紐解きます。

シュイナード・イクイップメント誕生
「クリーンクライミング」提唱

イヴォン・シュイナードは、メイン州リスボンで1938年に生まれた

第二次世界大戦が終戦した1946年に母の思いつきでカリフォルニア州に引っ越しを行う。
少年時代を登山の聖地とされるカリフォルニアで過ごしたイヴォンはクライミングに熱狂する。

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登山にはまったイヴォンは、岩登りの用具に様々な改良の余地があることに気づく。

そこで鍛冶のノウハウを身につけ、独創的なピトンを製造する。
ピトンとは、岩壁を登るときに打ち込む輪のついたボルトの事。

元々、ピトンは軟鉄製のものをヨーロッパから輸入していたが、一度きりの使用しか想定されていなかった為、ビッグウォールだと何百ものピトンを必要とする。

そこで、抜き取って繰り返し使うことができる鋼製のピトンを開発。

ピトンを含めた登山用品を作り、4月から7月まではヨセミテの岩壁で過ごし、クライミング道具を販売し、食いつないだ。

イヴォンが徴兵されるが幸運にも名誉除隊できる。帰郷後に道具の製作を再開し、クライミング仲間と共に1965年に「シュイナード・イクイップメント」を創業する。

1970年にはアメリカ最大のクライミング道具会社になっていたが、クライミングの人気が高まることによって環境の敵としての道も歩み始めていた。

イヴォンが、クライミングの有名スポット「エル・キャピタン」を久しぶりに訪れると、無垢だった岩がピトンによって激しく変容しているのを見て、ピトン事業から手を引くことを決意。

1972年に、ストッパーとヘキセントリックを開発し、後にスタンダードとなる。

|THE NORTH FACE|からの影響

登山用品メーカーの創業したイヴォンは運命的な出会いをすることとなる。

それは、|THE NORTH FACE|創業者のダグラス・トンプキンス。

最初はマウンテンギア専門店としてオープンしており、「シュイナード・イクイップメント」製品を卸売りを引き受けていたことがきっかけで知り合う。

その後|THE NORTH FACE|を売り払い、1968年にダグラスとイヴォンは、チリとアルゼンチンにまたがるパタゴニア地域に約半年間もの旅に出る。

この旅が、後にスタートする|patagonia|のブランド名に影響を与えることは言うまでも無いが、その友人関係はダグラスが亡くなる2015年まで続いた。

イヴォンは、ダグラスが夫人と立ち上げたレディースアパレルブランド|ESPIT|社が直面し解決した多くの問題を参考にしていたという。

左がダグラス・トンプキンス、右がイヴォン・シュイナード。
ダグラスは、環境保護活動を熱心に行っており、パタゴニア地方で過ごしていた。
2015年にカヤック事故により死去する。

衣料品への進出と|patagonia|の誕生

1970年の冬にスコットランドでラグビーシャツと出会い、クライミングウェアとして着用するようになる。

その姿を見たクライミング仲間から「どこに行けば買えるのか?」と尋ねられる為、|UMBRO|に注文し販売を開始すると、たちまち完売。

当時、クライミング道具市場の約75%のシェアをとっていたが利益が出ていなかった為、それを支えるために衣料品の販売を始める。

やがてブランド名が必要になり、1972年に|patagonia|というブランド名で衣料品部門をスタート。

|patagonia|
年表

登山用品メーカーから始まり、
世界一の「楽しい」企業になるまでの軌跡

'1965

「シュイナード・イクイップメント」
設立

イヴォン・シュイナードは趣味の登山と登山用品の製作を行っており、
1965年に登山用品メーカー「シュイナード・イクイップメント」設立。
「シンプリシティ(単純性)」を追求する事を指針に登山用品の改良を行う。

'1970

直営店
オープン

「グレートパシフィック・アイアンワークス」をベンチュラにオープン。
シュイナードはスコットランドでラグビーシャツと出会い、
クライミング用に販売を行い、人気を博す。

'1972

|patagonia|
スタート

販売が増えてきた為、ウェア専門として|patagonia|がスタート。
ブランド名の由来は、南米アルゼンチン・パタゴニア地方から。

'1985

「シンチラ・フリース」
開発

1977年に北大西洋の漁師が使うセーターを基にパイルジャケットを発売。
毛玉が出来やすい欠点を克服する為、モルデン・ミルズ社と共同研究実施。
1985年に「シンチラ・フリース」が発売される。

'1986

|PATALOHA|
スタート

アウトドアブランドという性質上、繫忙期が秋冬飲みに限定される。
事業拡大の起爆剤として|PATALOHA パタロハ|スタート。

'1988

日本支社
設立

|mont-bell|創業者である辰野勇が鎌倉で日本代理店を行っていたが、
1988年、本業に集中するため|Patagonia|に譲渡する。

'1989

|BLACK DIAMOND|
スタート

シュイナード・イクイップメント社をピーター・メトカーフが引き継ぎ、
|BLACK DIAMOND ブラックダイアモンド|として1989年にスタート。

'1993

再生フリース
採用

ペットボトルからの再生フリースを採用した製品を作り始める。

'1996

オーガニックコットン
採用

綿素材商品の原料をオーガニックコットンに変更する。

|patagonia|
アイテム

「地球を救う」理念がしっかり浸透した
機能的で個性的なアイテムたち

TOPS

Tシャツ ¥4,620-¥5,500

人 気 
3/5

長袖だと¥6,050-。

シャツ ¥10,450-¥15,950

人 気 
2/5

|PATALOHA|のアロハシャツが高額で販売されている。

スウェット ¥7,150-¥15,400

人 気 
3/5

OUTER

ジャケット ¥11,500-¥69,300

人 気 
3.5/5

|GORE-TEX|素材のジャケットは高い販売価格になっている。

ダウン ¥41,800-¥132,000

人 気 
2.5/5

OTHER

ボトム ¥8,250-¥36,300

人 気 
2/5

バギーズショーツは¥7,150~で展開されている。

|Patagonia|の代表的なアイテム

スナップT | SNAP T

参考価格    ¥14,300-

人 気
3.5/5

「シンチラ・フリース」を開発した1985年から発売。

当時、毛布を作っていたモールデンミルズ(現ポーラテック)社と、共同でパイル素材の改良をすすめることにした。
そして、まずは英国の伝統的なボイルド・ウールやフェルトの化繊版ともいえる『ポリエステル・バンティング』を開発。これをきっかけとして両者はさらに緊密に開発を進め、最終的にとてもソフトな肌ざわりを持ち、クライミングやキャンプでハードに使っても毛玉のできない両面起毛のポリエステル・フリースの開発に成功。
まるでチンチラ(ビロード)のような肌ざわりとつややかで美しい光沢を持つことから、この新素材は『シンチラ(シンセティックのチンチラ)』と名付けられた。

レトロX|Retro X​

参考価格    ¥29,700-

人 気
4/5

1993年から発売しているフリース生地のアウタージャケット。
初代レトロXは93年〜97年まで販売されており、一度モデルチェンジしている。
モデルチェンジ後に、お馴染みの胸ポケットが付いた現在の形になり、大きなシルエットの変更なく今日まで販売。普通のフリースと違い、生地が三層になっているため防風性、透湿性に優れている。

ダスパーカ|D.A.S. parka

参考価格    ¥42,120-

人 気
3.5/5

1992年から2016年までに販売されたダウンジャケット。
名称の由来は、「空気を閉じ込める=Dead Air Space」の頭文字から。

特に一色展開していた90年代のモデルは非常に人気があり、

1992 ブライトブルー×ラークスプアー
1993 ブライトパープル×コバルト
1994 ブライトパープル×コバルト
1995 スーパーアルパイン 、コバルト
1996 コバルト
1997 フェニックスレッド×ブラック、ディープ・パープル
1998 ブルーリボン
1999 バターナッツ
2000 アシッド 、ブラック×ブラック
2001 ポップオレンジ 
2002 ゲッコーグリーン

バギーズショーツ|Baggies shorts

参考価格    ¥7,150-

人 気
3/5

1982年の誕生から常に人気。
バギーズショーツとバギーズロングがあり、ショーツは股下13cmでロングは股下18cmとなっている。

|patagonia|
年代判別方法

「地球を救う」ブランドだからこそ長く楽しめる品質
現代まで続く古くからの根付く理念を感じて欲しい

内タグによる年代判別

内タグの「ITEM(他にも「STY」「STYLE」と記載されている事あり)」部分を見てみると情報が書いてあります。

❶型番
上の画像では「25146」部分が型番で、これは「R2ジャケット」を表す。

❷季節
「FA」部分は季節。
SとSP → 春夏
FとFA → 秋冬
※「SとSP」「FとFA」は年代によって表記が違う。

❸年代
「11」部分は年代の下二桁を表します。

つまり、こちらの商品は「2011年秋冬のR2ジャケット」だという事が分かります。

ただ、70年代 – 90年代のヴィンテージと呼ばれる商品には内タグが無い事が多い。
そういった場合は、タグを見て判断しましょう。

ブランドタグによる年代判別

白タグ前期

白タグ初期(1970年代前半)

人 気
4.5/5

オレンジ色で夕焼けが描かれているシンプルなタグ。

1972年に|Patagonia|はスタートしており、ほぼ出回っておらず入手困難。

白タグ後期

白タグ後期(1970年代後半)

人 気
4/5

前期に比べて紫のデザインが追加されており、少し派手になっている。

復刻もされているが、内タグを確認すれば判別出来る。

デカタグ前期

デカタグ(1980年代前半)

人 気
3.5/5

白地主体から、現在のデザインに近い黒地主体のものに変化します。

この時期のタグは現行タグに比べてサイズが大きく、「g」のデザインが違う事、登録商標を意味する®︎(レジスター)マークがない事が特徴。

デカタグ後期

デカタグ(1980年代後半)

人 気
3/5

1980年代後半になると、登録商標を意味する®︎(レジスター)マーク付くようになります。

®️マークタグ

®︎マークタグ(1980年代後半〜1993年)

人 気
3/5

デカタグからサイズが小さくなり、®︎マークは踏襲されている。

雪なしタグ

雪なしタグ(1993年〜1994年)

人 気
4/5

こちらは2年間しか販売されなかったという幻のタグ。
現在は希少性が高いという事で、人気急上昇中。

このデザインは偽物防止の観点から行ったものとされるが、真実は不明。

波タグ

波タグ(1993年〜1996年)

人 気
4/5

Tシャツやリバーショーツなど、サーフ系アイテムに使われていたタグ。

生産期間もアイテムも少ない為、希少価値は高い。

現行タグ

現行タグ(1994年〜)

人 気
2/5

1994年から、®︎マークが短縮され「・」マークに変更。
これから現在まではこれを使われています。

ここからは、内タグを見ての判別しかできなくなります。

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