|Levi’s リーバイス|と言えば、ドイツ生まれのリーバイ・ストラウスが創業したアメリカ発祥のデニムブランド。
デニムパンツとデニムジャケットの生みの親で、流通量が多い一方で、ヴィンテージの王道という事もあり、高価に取引される商品も多い。
「ややこしくて、何で高くて、どれが良いのか分からない」という人も多いのではないでしょうか?
深い歴史から、型番によるシルエットの違い、ヴィンテージ・現行・年代の見極め方法まで徹底解説をします。
|Levi’s|には、多くのブランドが存在してます。特にヴィンテージと、それを模したレプリカがあり、ブランドラインを知れば大まかに見極めが出来ます。
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|Levi’s Vintage Clothing|等のレプリカブランドラインで無ければ、年代物で高価な商品の可能性がある。デニムパンツの元祖なので、「ヴィンテージと言えばリーバイス」と言っても過言ではない。
年代判別が出来なければ本来の価値には気づけない為、内タグ・トップボタン裏・赤タブ・パッチ・セルビッチと確認する事で判別する事を推奨します。
|Levi’s|の歴史は古いため、多くのヒットモデルが存在します。そのほとんどがデニムを使ったアイテムですが、通称「スタプレ」というスラックスも存在する。
デニムの王道で最高傑作世界で愛されるデニムブランドの歴史
|Levi’s|とは、デニムパンツとデニムジャケットを開発したブランド。
1995年には年間売上高56億ドルとアパレルブランドとして初の50億ドル以上を売り上げた。
そんな|Levi’s|の歴史を紐解きます。
創業者リーバイ・ストラウスは、ドイツのバッテンハイムで1829年に生まれる。1853年には、ゴールドラッシュに湧くアメリカ・サンフランシスコに移住し、金鉱で働く人々に向けての雑貨商を開業。
そのサンフランシスコに、仕立て屋のヤコブ・デービスという青年がいた。ヤコブは、金鉱で働く人に向けて、銅リベットでポケットの両端を補強したパンツを販売する。これが「ジーパン」の誕生の瞬間だが、このジーパンが大反響を呼んだ。類似品が出回ることを危惧したヤコブは、リベット補強パンツ(ジーンズ)の特許を取得しようするが必要な資金が無かった。
仕方なしに生地の仕入れ先だったリーバイ・ストラウス社に助けを求め、権利を折半すうるという条件で特許申請し、1873年に受理される。
この特許が切れる1890年にロットナンバーが採用され、「501」が誕生する。
特許が切れた1890年に発売された「501XX」を|Levi’s Vintage Cloting|で復刻。それ以前は「XX」と呼ばれていたが、1890年以降は「501XX」と呼ばれる。また、フロントにコインポケットを付けられている。
サスペンダーボタンとシンチバックが取り付けられており、バックポケットも1つのみと今とは異なるデザインだった。
【記事リンク】Levi'sのパンツは難しい|わかるBRAND教科書
1880年代のジーパンが労働者に人気を博していた時、パンツと合わせる羽織着「RIVETED BLOUSE」が販売される。それが「ジージャン」の元祖とされている。
1900年代初頭には「506XX」が誕生。※オフィシャルでは1936年となっているが、同型のアイテムは市場に出回っていた。
この「506XX」がのちにファーストと呼ばれ、現代でも定番のジージャンのひとつだ。
1936年に発売された「506XX」を|Levi’s Vintage Cloting|で復刻。フロントには特徴的なプリーツ、袖口の重ね合わせや背中の内向きのアクションプリーツ、シンチバックなどが特徴的。
「労働者の制服」から始まり、「全ての人の普段着」になるまでの歴史。
'1853
ドイツに生まれたリーバイ・ストラウスは、ゴールドラッシュに湧く米国サンフランシスコに移る。雑貨商を開業し、金鉱で働く人々の為に丈夫なワークパンツを商品化。その後、素材はデニムに変更され、色もインディゴ・ブルーを採用。
'1873
1870年にヤコブ・デービスが鉱夫用のワークパンツを発売。そのパンツは、強度を上げる為に銅リベットでポケットの両端を補強した。単独で特許取得を目指したが資金が足りず、リーバイ・ストラウス社に資金を出してもらう事を条件に権利を折半。
'1890
ロットナンバー導入し、ウェステッド・オーヴァーオールを「501」に。サスペンダーボタンとシンチバックが取り付けられており、バックポケットも1つのみと今とは異なるデザインだった。また、ここからフロントにコインポケットを付ける。
'1915
1915年からコーンミルズ社からデニム素材の調達を開始。1922年から一本化され、同年にベルトループも採用される。
'1936
1936年に発売されたジージャンで、通称「ファースト」と呼ばれる。公式では1936年だが、同型のものは1900年初頭から存在する。
1936年に赤タブを採用開始。コピー製品防止のためで、1939年に衣装登録される。
'1942
第二次世界大戦勃発し、政府が節約のため衣料品メーカーに簡素化を要請。|Levi’s|も一部のリベットやシンチを取り除く。バックポケットのステッチも政府から削るよう要請を受ける。伝統を守るためにステッチの代わりにペンキを代用する。ロットナンバーは「S501XX」で通称「大戦モデル」。
'1946
第二次世界大戦が終戦し、物資統制が終わると現在に近い形になる。「XX」は「ダブルエクストラヘビー」の略称で品番の末尾に付けてたが、その後、最高ランクの生地「エクストラエクシード」の略に変わった。
'1952
1952年に発売したジージャンで、通称「セカンド」と呼ばれる。ファーストと似ているが、ポケットが左右両方に付けられている。
'1962
1962年に発売したジージャンで、通称「サード」と呼ばれる。多くのブランドがコピーし「THE ジージャン」なデザインでお馴染み。
'1966
赤タブ表記が大文字「E」である最後のモデル「ビッグEモデル」。この後は、小文字「e」の表記に変更される。
1966年に発売したジージャンで、通称「フォース」と呼ばれる。サードの着丈が長くなったモデル。1973年からスモールeとなっている。
'1973
1973年にスモール「e」に変更されたモデル「66モデル」が発売。勘違いしている人も多いが、1966年に発売された訳では無い。新品の時に付く紙ラベルに記載された「©1966」の表示に由来している。前期と後期が存在し、後期を「赤ミミモデル」と呼称する場合もある。
'1985
クラブミュージック隆盛期、動きやすい服が求められていた。リーバイスヨーロッパの企画として|Levi’s silver Tab|がスタート。ルーズなシルエットが特徴で、2017年に待望の復刻を果たす。
'1998
1994年からリーバイスジャパンで復刻シリーズを取り組み始め、リーバイスヨーロッパの企画として1998年にスタート。|Levi’s Vintage Clothing|は、「LVC」と呼ばれる事が多い。
'1999
リーバイスジャパンの企画として、1999年にスタート。|Levi’s ENGINEERED JEANS|は、立体裁断で動きやすい事が特徴。2019年に木村拓哉をアンバサダーにリバイバルされた。
'2000
リーバイスヨーロッパの企画で2000年にスタート。|Levi’s RED|は、立体裁断で様々な革新的なジーンズを発表する。
デニムの王道で最高傑作世界で愛されるデニムブランドのブランドたち
|Levi’s|は、1995年には年間売上高56億ドルとアパレルブランドとして初の50億ドル以上を売り上げたブランド。
それだけ多くの人に愛されるためには、多くの人に合ったブランドラインが必要だ。そのブランドラインの一部を紹介する。
|Levi’s|のスタンダードライン。
リーバイスヨーロッパが1998年にスタートした復刻ブランドライン。各時代を代表するヴィンテージモデルに焦点を当て、サンフランシスコ本社に保管される貴重なアーカイブを元に、生地、パーツ、ディーテール、シルエットに至るまで、よりリアルな復刻モデルを生産。当初はグローバルラインと日本企画の二種類で展開していましたが、2010年にオランダで新設されたリーバイスXX事業部により、新たなラインとして一本化。
リーバイスヨーロッパが2000年にスタートした、革新的なプロダクトを生み出そうとして始めた実験的なレーベル。リーバイスヨーロッパのリッキー・コフによってスタート。立体裁断など斬新なデザインによりリーバイス レッドはすぐに人気に。
2005年、リッキー・コフが日本企画のリーバイス レッドのデザイナーに就任。2007年、|Levi’s Red|終了。2014年、一度復刻。2021年、再始動。
1985年のヨーロッパでは、アシッドハウス、デトロイトテクノ、そしてトランスミュージックを中心に様々なクラブミュージックが誕生し、クラブでダンスする事が若者の中で当たり前だった。若者たちは「踊りやすくて動きやすい」服を求めていた。そんな中、リーバイスヨーロッパの企画としてスタート。ルーズなシルエットが特徴が若者に受け、ヨーロッパを中心に爆発的な人気に。90’sの気風が高まっていた2017年に待望の復刻を果たす。
リーバイスジャパンの企画として、1999年にスタート。|Levi’s ENGINEERED JEANS|は、立体裁断で動きやすい事が特徴。人間工学に基づき動きやすさを追求したフィットで穿き心地が抜群。2019年に木村拓哉をアンバサダーにリバイバルされた。
デニムの王道で最高傑作世界で愛されるデニムブランドのアイテムたち
ジーパンとジージャンを生み出した|Levi’s|。もちろん、多くの代表アイテムをリリースしている。
その一部のアイテムを紹介する。
細い 太い
浅い 深い
ザ・|Levi’s|の定番。1890年にロットナンバー制が採用されて初めて付けられて、一番販売されている型番。
1967年に誕生した比較的新しいモデル。1954年に発売されたジップフライタイプの「501Z XX」後継として「502」というロットナンバーが与えられた。テーパードシルエットで、現行ではストレッチデニムを使用し、近年では「隠れた名作」と呼ばれている。
1930年にボーイズモデルとして販売されたモデル。|Levi’s|の中でルーズフィットの定番として男女問わず人気の「503」。
1960年代中期、「501ZXX」は洗うと縮む素材が不評だった。後に「502」になるデニムをベースに防縮加工デニムを使った「551ZXX」が誕生。品番の「Z」はジッパーという意味でフロントのボタンフライがジッパーに変更。その後1960年代後半に「505」のロットナンバーに変更。作業着として誕生したデニムを、初めてファッションアイテムとして製作したモデルと言われている。股上は少し深くお尻部分のポケットは大きめ。他のモデルと比べて足首周りが細いテーパードシルエットになっている。
|Levi’s|の中で、スキニータイプの代表モデル。
ヒッピースタイルが流行した1970年代初頭に製作。基本的なディテールは「505」に近いが、ヒッピースタイルに合うようにブーツカットとなっている。
ゆったり太めのルーズシルエットとリラックス感のある履き心地が特徴。501と並ぶリーバイスの定番モデル「569」 シルエットはウエスト回りに余裕を持たせ、太ももから 裾にかけて、ゆったりとしたルーズストレートタイプ。 リラックス感のある履き心地と見た目が特徴で、スタイルを選ばず幅広い年代の方々に人気。
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