|SOPH. ソフ|とは、清永浩文が創業した「洗練された日常着」をコンセプトに掲げるストリートブランド。

2002年に商標の問題もあり、
|SOPHNET. ソフネット|に変更

|NIKE|や|G.U.|などの世界的にブランドとコラボレーションしているが、どういったブランドが分からないという人も多いのでは無いでしょうか?

歴史から、たくさん出ているブランドラインまで徹底解説をします。

INDEX

|SOPH.|
歴史

「洗練された日常着」
ブランド名が変遷したブランドの歴史

|SOPH.|創業者・清永浩文は、2022年1月1日に突然の退任宣言を自身のインスタグラムにて発表する。

まさにこれが清永と言うべき退任劇だ。

では、彼と|SOPH.|の軌跡を辿る。

SOPH.誕生までの道程

1967年に大分県で生まれ、母親の趣味が洋裁という事もあり、早くからファッションに興味を持つ。
高校生になってからはバイトしたお金を握りしめ、福岡や熊本で洋服を買うなど

歯科技工士として社会人のスタートを切る。
しかし、会社とうまくいかなかったこと、ファッション好きと言うこともあり、1990年に上京する。

たまたま見つけた|A.P.C.|の求人に応募し、合格し販売員としてアパレル業界のキャリアをスタートする。

販売員を3年やった後に、ブランドイメージをのコントロールを6年間経験。

|A.P.C.|時代には、デザイナーのジャン・トゥイトゥ(Jean Touitou)とも交流もあり、藤原ヒロシの曲を清永が紹介したりしていたとか。

ジャン・トゥイトゥ 【ファッションデザイナー】
1951年チュニジア生まれ。
パリのソルボンヌ大学で言語学や歴史学を学び、 1年間南米を放浪。帰国後、パリの|KENZO|に入社。|agnes.b|を経て、1983年、入江末男と共にパリ左岸に|IRIE|をオープン。1987年、|A.P.C.|をパリで発表。発表当初は「服をデザインした人間より服自体の良さを前面に出したい」という考えから、ブランド名をつけていなかった。

給料が安いが洋服代・夜のお付き合いなどが多く、多額の借金を背負う事になる。
そこで、多感な20代のうちに一世一代の賭けでブランドを始めることに。

「日本人のファッションセンスの一番いいところは“粋”という感覚を持ち合わせていること」

と言う清永の考えから、「粋」と言う感覚を解釈すると「都会的で洗練された」という言葉となり、「Sophisticated」という言葉を短縮し、|SOPH.|というブランド名でスタートする。

イチかバチかのこの勝負。
藤原ヒロシが雑誌で紹介すると、多くの問い合わせが入り、一躍有名ブランドの仲間入りを果たす。

その時の流れもあり、当時の文脈でのストリートブランドとは少し違うが、「裏原系ブランド」としての認識を持たれる事が多い。

架空のサッカーチーム誕生
スポーツ界の怪物も協力する

初めての展示会を1998年6月に実施した清永は、サッカー好きだった事もあり、W杯に湧くフランスに1ヶ月滞在する。

サッカーウェアを当たり前に着ている街の姿を見た清永は、2002年の日韓W杯に向けて自分がこの姿を日本で作らないといけないという使命感を感じる。

しかし、自分のサッカーチームを持っているわけではなく、どこかのサッカーチームをサポートできるわけではなかった。
そこで苦肉の策として、架空のサッカーチーム|F.C.Real Bristol|を作り上げる。

その狙っていないが前代未聞のブランド戦略に多くの人が驚き、興味を持つ。

その中に大きな怪物もいた。サッカー部門を強化しようとしていた|NIKE|だ。
藤原ヒロシの紹介もあり、|NIKE|は清永と手を結び、2000年からダブルネームブランドとしてリスタートする。

|F.C.Real Bristol|という架空のサッカーチームを作り上げた清永だが、彼は自分を「偶然を必然に変える」人間と表現する。

2002年に|SOPH.|というシンプルなブランド名が災いして、商標の問題が表面化する。
ちょうどその時、「.com」のドメインが取得出来なかったため、「soph.net」になってしまった。
清永はそれを活用し、|SOPHNET.|にブランド名を変更。「みんなと繋がるという意味合い」という後付けもし、「偶然を必然に変える」を息を吐くように行う。

キングオブストリート藤原ヒロシとの関係

清永は藤原ヒロシとの関係はとても深い。
そして、清永はこの「キングオブストリート」に多くの影響を受ける。

ヒロシとの付き合いは|A.P.C.|時代から始まる。
先にふれたがデザイナーのジャン・トゥイトゥにヒロシのCDを紹介し、直接会う機会も作った。

そして、清永が|SOPH.|を立ち上げると、ヒロシが『メンズノンノ』の「a little knowledge」で紹介するやいなや大ヒットする。

メンズノンノ 【雑誌】
1986年に女性ファッション雑誌「non-no」の男性版として創刊。
掲載ブランドはデザイナーズ系が中心となっており、モード界の最新トレンドなどの記事が見られる。
阿部寛が創刊当時からモデルを務めており、創刊から43号まで連続で表紙を飾り、「ギネスブック」にも掲載されている。

a little knowledge 【連載】
1995年10月号『メンズノンノ』から始まった藤原ヒロシの好きなものを紹介する連載。
|RED WING|や|GRAVIS|などを紹介し、大ヒットを記録するなどオシャレ好きの注目を集めた。

その後も、|F.C.Real Bristol||NIKE|に紹介するなど、清永の活動を全面的にサポート。

さらに、2005年にはインターネットに可能性を感じる。|visvim|の中村ヒロキを含めた3人が発起人になり「honeyee.com」を立ち上げる。

honeyee.com 【WEBメディア】
2005年にスタートしたWEBメディア。
藤原ヒロシ、清永浩文、|visvim|の中村ヒロキと発起人になり、宝島社「smart」を手掛けた鈴木哲也を編集長としてスタート。
ファッションやカルチャーを中心としたライフスタイルを提案し、著名人のブログを100日間のリレー形式で掲載し注目を集めた。
当時のブログ系メディアの成功例とも呼ばれていた。

それだけでは終わらず、サラリーマンの制服(=uniform)に新たな実験(=experiment)が出来ないか?という事で|Uniform Experiment|をスタートさせる。

|SOPH.|
年表

「洗練された日常着」
ブランド名が変遷したブランドの軌跡

'1998

|SOPH.|
スタート

|A.P.C.|の店長だった清永浩文が仕事を辞めて立ち上げる。
「金銭面で厳しかった為、ブランドを立ち上げる事にした」と語る。

'1999

|F.C.Real Bristol |
スタート

清永がフランス滞在時にサッカーユニフォームを街で着る姿に驚く。
日本でも街でユニフォームをことが当たり前にしたくて開始。
架空のサッカーチームのユニフォームというコンセプトのブランド。

'2000

|NIKE|
ダブルネーム開始

サッカーに力を入れ始めた|NIKE|とダブルネームの形で、
|F.C.Real Bristol|を再スタート。

'2002

|SOPHNET.|
改名

ブランド名を変えたのは商標の問題。
HPを立ち上げるタイミングで、「.net」しか無かったことが命名理由。

'2005

「honeyee.com」
スタート

藤原ヒロシ、清永、|visvim|の中村ヒロキが発起人となり、
「smart」の元編集長を迎えてWebマガジン「honeyee.com」始める。

'2008

|uniform experiment|
スタート

藤原ヒロシとスーツで提案ができないかという話になったのが始まり。

'2013

株式会社ジュン
売却

|A.P.C.|時代の先輩佐々木進が取締役をやっていた事もあり、傘下入り。

|SOPH.|
アイテム

「洗練された日常着」
ブランド名が変遷したアイテムたち

TOPS

Tシャツ ¥6,600-¥13,200

人 気 
3/5

長袖だと¥8,800-¥13,200。プリントの面積が大きいと価格が上がる。

シャツ ¥20,900-¥31,900

人 気 
3.5/5

高機能素材SOLOTEXなどを使ったシャツは高額。

スウェット ¥11,000-¥31,900

人 気 
3/5

高機能素材POLARTECなどを使ったスウェットは高額。

OUTER

ジャケット ¥31,900-¥57,200

人 気 
3/5

コート ¥44,000-¥74,800

人 気 
3/5

ダウン ¥64,900

人 気 
2.5/5

|Marmot|などのアウトドアブランドとのコラボレーション

etc.

ボトム ¥17,600-¥31,900

人 気 
3/5

|SOPH.|
ブランドライン

「洗練された日常着」
ブランド名が変遷したブランドたち

創業者・清永浩文は、多くのブランドをはじめました。
ひとつずつ紹介します。

F.C.Real Bristol|
エフシーリアルブリストル

価 格
3.5/5
人 気
3/5

1999年にスタートした、架空のサッカーチームのユニフォームというコンセプトのブランド。「F.C.R.B.」と呼ばれる事が多い
|SOPH. ソフ|を立ち上げた1998年のW杯でフランスに行った際に街中をサッカーユニフォーム姿で歩いている姿を見て、「2002年の日韓W杯には同じような状況にしたい」と思ってブランド立ち上げ。
2000年にはサッカーに力を入れ始めた|NIKE ナイキ|から賛同を受け、ダブルネームブランドとしてスタート。
初期の思い通り多くの人に愛され、当初の目標を達成したとして2016年にダブルネーム終了。その後は単独ブランドとなる。

uniform experiment|
ユニフォームエクスペリメント

価 格
3.5/5
人 気
3/5

藤原ヒロシと清永浩文が実験的プロジェクトとして、2008年にスタートしたブランド。
朝の通勤ラッシュで大変なビジネスマンのユニフォーム(=スーツ)に新しい提案が出来ないか?という話になったことが始まり。
シーズンによりキーワードを決めて、グラフィックやカラー、マテリアルを駆使して個々のプロダクトを形成する。
「ホワイトライン(white line)」、シーズンテーマとして掲げた「カラーチャート(color chart)」、U.E.NAVY”などに代表されるブランド独自の表現方法を確立。
アイコンの鍵が意味するように、新しい時代の扉を開くクリエイティブな発想を提案。

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