|UNDER COVER アンダーカバー|とは、高橋盾(通称ジョニオ)と一之瀬弘法が創業した東京裏原宿発祥のストリートブランド。
ブランド名には「秘密めいた雰囲気を漂わせたい」という思いがあり「アンダーカバー」という造語を採用している。

裏原系ブランドの中で起伏が少なく人気を誇り続けているが、この人気はどこから生まれるか?が分からない人も多いのではないでしょうか。

深い歴史から、ロゴ・人気アイテムや年代の見極め方法まで徹底解説をします。

INDEX

|UNDER COVER|
見極め方法

ファッションの中心地「原宿」の裏
そこで生まれた文化とは何か?

1. COLLECTION

裏原系ブランドでありながら、パリコレに参加する|UNDER COVER|。

東京コレクションに参加した1994年から、毎シーズンでテーマが存在し、その歴代コレクションの中で人気度が大きく変わる。

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2. BRAND

|NIKE|や|UNIQLO|などの世界的なブランドとコラボブランドをリリースしており、多様なブランドラインがあります。
販売価格や人気度がブランドラインによって違うため、見極める必要がある。

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3. ITEM

熱烈なファンが多い|UNDERCOVER|。アイテムによってはプレ値が付いている。価値を理解するには過去の名作を理解する必要がある。

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|UNDER COVER|
歴史

「反逆」でありながら、裏原の「王道」
パンクストリートブランドの歴史

|UNDER COVER|は、|NIKE||SUPREME|から大衆ブランドの|UNIQLO|まで、世界的なブランドとのコラボを果たす。

そのようにマス化していきつつも、反逆(パンク)であり人気が衰える事を知らない。

そんな反逆のストリートブランド|UNDER COVER|がどうして生まれたのか?なぜ人々を虜にするのか?歴史を紐解きます。

4人との運命的な出会い

高橋盾は、群馬県桐生市で生まれでパンクロックに陶酔する少年だった。

1989年に文化服装学院アパレルデザイン科に入学。東京に出てきた事により、運命的な出会いを4人と果たす

1人目は、後に|VANDALIZE|のデザイナーとなる一之瀬弘法
1990年(明確な設立年は本人たちも不明)に、一之瀬と|UNDER COVER|を立ち上げる。

2人目は、|MILK|のデザイナー大川ひとみ
裏原に店舗を構え、藤原ヒロシとの関わりも深いことから、影の元祖裏原系とも言われる。

3人目は、言わずと知れた藤原ヒロシ
ロンドンナイトというイベントで出会い、交流を開始し、|AFFA|を始める事となる。

4人目は、同じ群馬県出身のNIGO®︎
このNIGO®︎に藤原を紹介し、後に一緒にセレクトショップ「NOWHERE」を開店させる。

左が一之瀬弘法で、右が高橋盾。ブランド創業時の珍しい写真。

左が大川ひとみで、右が藤原ヒロシ。

ジョニオ(左)とNIGO®︎(右)のツーショット。

なぜ反逆と呼ばれるか?

ジョニオが「ジョニオ」と呼ばれるようになった由来は、パンクバンド「セックスピストルズ」ヴォーカルのジョニー・ロットンに似ているからだ。

「Sex Pistols」ボーカルのジョニー・ロットン。

 
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若かりし頃の高橋盾。

顔が似ているだけでなく、中学時代からセックス・ピストルズをよく聴いており、パンク好きだった。

さらに、|BOUNTY HUNTER|デザイナーの岩永ヒカルらとコピーバンド「Tokyo Sex Pistols」を立ち上げる。レギュラーメンバーのドラムが休みの時は、 NIGO®︎がサポートしていたそう。

モードとストリートの融合へ

数ある裏原系ブランドの中でも異質な輝きを放っている|UNDER COVER|。
その理由のひとつとしては、パリコレに参加する「コレクションブランド」である事だろう。

1994年に創業5年にして東京コレクションに参加する。
大川ひとみの紹介で、|COMME des GARCONS|の川久保玲が買い物をし、それを機に連絡を取り合う間柄に。
その川久保のススメもあり、2003年にパリコレに参加する。しかも、レディースラインを中心で、裏原系ストリートブランドとは思えない展開であった。

|UNDER COVER|
年表

「反逆」でありながら、裏原の「王道」
パンクストリートブランドの軌跡

'1990

|UNDER COVER|
スタート

1990年に高橋盾と一ノ瀬弘法が|UNDER COVER|をスタートさせる。
正しい設立年は本人も覚えておらず初期の作品は、
連合赤軍の指名手配犯をプリントした手刷りTシャツだったらしい。

'1991

「LAST ORGY2」
スタート

|A BATHING APE|の創業者NIGO®︎と雑誌宝島で連載を開始。
当初、「az」という名で連載を開始していたが、
藤原ヒロシから伝説的な連載「LAST ORGY」の名を引き継いだ。

'1993

「NOWHERE」
オープン

NO WHERE(どこにもないモノ)、NOW HERE(ココにある)が由来。
開店当初は、|UNDERCOVER|の販売と、
雑誌の連載に関連して買い付けた商品を取り扱っていた。

'1994

|AFFA|
スタート

「Anarchy Forever Forever Anarchy」の略で、
「高橋盾と藤原ヒロシが考えるパンク」を基にモノづくりを行う。

東京コレクション
初参加

創業からわずか5年で名実ともに東京を代表するブランドの仲間入り。
ウィメンズもこの時に本格スタート。

'2002

パリコレクション
初参加

海外の人からも評価を聞きたいと感じ始めた事により参加を決意。
|COMME des GARCONS|
の創業者川久保玲による助言もあった。

'2003

|UNDERCOVERISM|
スタート

レディースラインを|UNDERCOVER|、
メンズラインを|UNDERCOVERISM|と分類。
2015年から再度|UNDERCOVER|に統一される。

'2010

|GYAKUSOU |
スタート

|NIKE|とのランニングブランドライン|GYAKUSOU|スタート。
高橋盾が趣味でグループを率いている程のランナーから開始。
ランナーグループが代々木公園を反時計回りに「逆走」した事から由来。

'2012

|UU|
発売

2012年に|UNIQLO|とのコラボレーションライン|UU |が発売。
2012年のみ発売し、2015年にキッズラインのみ限定復活。

'2013

|SueUNDERCOVER|
|JohnUNDERCOVER|
スタート

2013年によりSueとJohnのセカンドラインがスタート。
Sueがレディースラインで、Johnがメンズライン。
アンダーカバーのエッセンスを取り入れながらもより幅広い年齢層、
嗜好を持ったファンに向けて作られたアイテムで構成。

|UNDER COVER|
アイテム

一部の人から多くの人へ
ブランド観がしっかりしているから受け入れられる

TOPS

Tシャツ ¥6,600-¥28,600

人 気 
3/5

シャツ ¥24,200-¥39,600

人 気 
3/5

スウェット ¥18,700-¥30,800

人 気 
3/5

OUTER

ジャケット ¥55,000-¥187,000

人 気 
3/5

パンクバンドから生まれたブランドだけあり、ライダースジャケットが人気。レザーの為、販売価格も高い傾向。

コート ¥71,500-¥126,500

人 気 
3/5

ダウン ¥165,000

人 気 
2.5/5

etc.

ボトム ¥33,000-¥66,000

人 気 
3.5/5

代表的なアイテム一覧

85デニム | 85 DENIME

参考価格    ¥85,000-

人 気
4.5/5

2005AWのARTS&CRAFTS(アーツ期)でリリースしたデニム。
販売価格が85,000円だった事から「85デニム」と呼ばれるようになる。
そもそも販売数が少なく、さらにメンズサイズは出回っている商品が少ない為、人気が高まっています。
また、カニエ・ウエストが着用した事により、海外での人気も高く、サイズが良ければアメリカでは20万円で取引されているそう。

68デニム | 68 DENIME

参考価格    ¥68,000-

人 気
4/5

2004AWのbut beautiful(but期)でリリースしたデニム。
販売価格が68,000円だった事から「68デニム」と呼ばれるようになる。
85デニム同様に、生産数がすくないなどの理由に人気が高まっており、カニエ・ウエストが着用し海外での人気も高い。
ただ、2010年に復刻されると手に入れやすくなった為、少し人気が落ちる事となった。

見極め方法は、左膝にある刺繍が赤色ならオリジナル。青色なら復刻品。

|UNDER COVER|
歴代コレクション

|UNDER COVER|では、1994年の東京コレクションから、毎シーズンテーマを付けている。
2002年のパリコレ初参加での「SCAB」期や、「BUT BEAUTIFUL…」(通称:「BUT」)期、過去の名作を復刻させた「THE GREATEST」期など人気のあるシーズンもあるので、是非知っておきたい。

1994AW「NO TITLE」
1995SS「NO TITLE」
1995AW「SPEED/LAST SHOW」
1996SS 「UNDER THE COVER」
1996AW「WIRE」
1997SS「NO TITLE」
1997AW 「LEAF」
1998SS「DRAPE」
1998AW「EXCHANGE」
1999SS「RELIEF」
1999AW「AMBIVALENCE)」
2000SS「TEASTER」
2000AW「MELTING POT」
2001SS「INTER LOCKING PANELS」
2001AW「D.A.V.F.(DECORATED ARMED VOLUNTARY FORCES)」
2002SS「THE ILLUSION HAZE」
2002AW「WITCH’S CELL DIVISION」
2003SS「SCAB」
2003AW「PAPERDOLL」
2004SS「LANGUILD」
2004AW 「BUT BEAUTIFUL…」
2005SS 「BUT BEAUTIFUL Ⅱ」
2005AW 「ARTS&CRAFTS」
2006SS 「T」
2006AW 「GURUGURU」
2007SS「PURPLE」
2007AW「無題(ニットとハイテク)」
2008SS「SUMMER MADNESS」
2008AW 「UNREALREALCLOTHES」
2009SSレディス「GRACE」
2009SSメンズ「NEO BOY」「POPTONES」
2009AW「EARMUFF MANIAC」
2010SS「LESS BUT BETTER」
2010AW「AVAKARETA LIFE」
2011SS「UNDERMAN」
2011AW「MIRROR」
2012SS「OPENSTRINGS」
2012AW「PSYCHO COLOR」
2013SS「NO TITLE」
2013AW「ANATOMICOUTURE」
2014SS「GODOG」
2014AW「COLD BLOOD」

2015SSレディス「PRETTY HATE BRID」
2015SSメンズ「ADVENTURE」
2015AWレディス「HURT」
2015AWメンズ「NO (B)ORDERS」
2016SSレディス「EVIL CLOWN」
2016SSメンズ「THE GREATEST」
2016AWレディス「PERFECT DAY」
2016SSメンズ「Instant Calm」
2017SSレディス「PORTRAIT IN JAZZ」
2017SSメンズ「IMPROVISATION CONCEPTS」
2017AWレディス「BUT BEAUTIFUL III UTOPIE」
2017AWメンズ「BRAIN WASHED GENERATION」
2018SSレディス「JANUS -THE TWO FACED GOD」
2018SSメンズ「Spiritual Noise」
2018AWレディス「WE ARE INFINITE」
2018AWメンズ「ORDER-DISORDER」
2019SSレディス「THE SEVENTH SENSE」
2019SSメンズ「THE NEW WARRIORS」
2019AWレディス「SUSPIRIUM」
2019AWメンズ「DROOGS」
2020SSレディス「無題」
2020SSメンズ「I HOLD A BEAST, AN ANGEL, AND A MADMAN IN ME」
2020AWレディス「MONONOKE」
2020AWメンズ「FALLEN MAN」
2021SSレディス「The SIXTH SENSE」
2021SSメンズ「無題」

SCAB期

2003SS
人 気
3.5/5

2003年春夏用に作られたコレクション。
SCABとは「瘡蓋(かさぶた)」を意味しており、手縫いで布のかけらをとり付けて表現したコレクション。
世界に評価された「SCAB期」は、ファンからの人気も高く、2度復刻されている。さらに、クラストパンツは10万円前後で取引されている。

But Beautiful...期

2004AW
人 気
3.5/5

2004年秋冬用に作られたコレクション。
「BUT BEAUTIFUL…」は、ぬいぐるみで遊ぶ長女を見ていて、「ぬいぐるみのような服を作りたい」と思ったことからスタートしたという。
ファンの間では「BUT期」と呼ばれ、68デニムが生まれたりと、カルト的人気を得るコレクションとなっている。

Arts and Crafts期

2005AW
人 気
2.5/5

2005年秋冬用に作られたコレクション。
「Arts and Crafts」は、フェルトのおもちゃで遊んでいる長女を見て発想を得たシーズン。
おもちゃを再現するように、柄までもフェルト切り貼りして作った服を発表したコレクション。
85デニムを発表した事でもお馴染み。

|UNDER COVER|
ブランドライン

一部の人から多くの人へ
ブランド観がしっかりしているから受け入れられる

パンクブランドではあるものの、ジョニオが関わった商品を着ている人は本当に多い。

世界的人気シューズブランド|NIKE|、国内で最も流通している|UNIQLO|や|GU|などとのコラボレーションを実施しており、いい意味で一般化している。

それでいてブランド力が落ち無いという事は、このブランドの一貫性が認められている所だろう。

Undercoverism|アンダーカバイズム

価 格
4/5
人 気
3.5/5

2003年から、レディースライン|UNDERCOVER|と区別するために、メンズラインの事を|Undercoverism|とした。その後、2015年に統合される。

2021AWから再びメンズラインとして復活。
アンダーカバーの「ism」に共感、共鳴する次の世代に向けて展開するラインとしてスタート。

John UNDERCOVER|ジョンアンダーカバー

価 格
3/5
人 気
3/5

2013年の秋冬コレクションから同時にスタートしたセカンドライン。「John」と「Sue」はそれぞれ、アンダーカバーの基本となる男性像と女性像の象徴的な名前を示している。ターゲット層をより広めたデザインを提案しているのが特徴。
設定価格もアンダーカバーよりは低めで、ブランドの世界観をより多くの人に日常的に取り入れてもらうことを目的としたラインナップ。
また、John UNDERCOVERとSue UNDERCOVERでは、アンダーカバーの企画チームがデザインを担当しており、アンダーカバーとはまた一味違ったアプローチが特徴。いずれのラインでも、アンダーカバーのデザイナーである高橋盾は監修にまわっている。

GYAKUSOU|ギャクソウ

価 格
3.5/5
人 気
3.5/5

2010年にスタートした|NIKE|とのコラボレーションライン。2012年よりウィメンズコレクションも加わった。
高橋盾が趣味でランナーグループ「Team GIRA」を率いている程のランナーだという事からスタート。ブランド名は、そのランナーグループが代々木公園を反時計回りに「逆走」した事に由来する。

UU|名称無し

価 格
1/5
人 気
1.5/5

2012年にスタートした|UNIQLO|とのコラボレーションライン。
2015年にキッズラインのみ限定復活。
2021年には|UNIQLO|のセカンドラインである|GU|とのコラボレーションも発売。
ごく一部のアイテムで入手困難となり価値も上がる商品もあるが、発売後人気が出て比較的に早く人気が落ちる傾向。

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