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服の柄には沢山の柄がありますが、その中でも古くから一番使われている柄が「チェック」です。

紀元前1200年のミイラが上質なチェック柄の布地を身に纏っていたという。これが世界最古のチェック柄とされており、紀元前からの定番柄として人々に愛されていた。

そのチェック柄を徹底的に解説します。

INDEX

そもそもチェック柄とは?

チェックとは、格子柄の事で、縦縞と横縞が交差している模様の事。

日本では「チェック」と呼ばれますが、 海外では「プラッド(Plaid)」や「タータン(Tartan)」と呼ぶ事が一般的です。

また、チェック柄の元祖はタータンチェック と言われており、タータンチェックの中でも沢山の種類がある。

誰もが気になるチェックのトレンド

柄にもトレンドがあるが、チェック柄はトレンドに登場することが特に多い。

なぜか?というと大きく3点あげられる。

1. 種類が多い

2. 歴史が古い

3. 背景のストーリーが濃い

この三つを説明すると、

種類が多いに関しては、知っている!と思われるかも知れないが、意外とチェック柄だと認識していない柄もチェック柄だったりする。思った以上にチェックは種類が多い為、トレンド柄になりやすい。

歴史が古いに関しては、紀元前から着られていた柄とされており、特にヨーロッパで古くから活用されていた。その為、どこかの国・文化が流行すると、その国・文化で着られていた柄が流行する傾向にある。例えば、アメカジが流行ればアメリカルーツのバッファローチェックが流行ったり、ブリティッシュスタイルが流行れば、イギリスで古くから愛されているグレンチェックなどが流行する。このように他の要素から派生してトレンドになる事が多い。

背景のストーリーが濃いに関しては、元々タータンチェックなどは日本の家紋的な役割をしており、スコットランドの歴史と深く結びついていた。しかし、今のイギリス(グレート・ブリテン)が出来る事によって、スコットランド独自の文化は潰されていき、禁止令が出るほどであった。これ以外にもオンブレチェックが不良の象徴になったりと、背景のストーリーが濃い。その為、着ている服の柄だけで意志が見て取れる為、トレンドになりやすい。

チェック柄の種類一覧

タータンチェック | Tartan check

タータンとは多色の糸で綾織りにした格子柄の織物。

16世紀のスコットランドのハイランド地方の氏族のみが使うことを許されている、一族の象徴としての模様。

「タータンチェック」は日本での俗称で、本場スコットランドでの正しい呼び名は「タータン」あるいは「タータン・プラッド」。日本での家紋のようなものと例えられる。

タータンの種類
クラン
スコットランドの由緒ある氏族(クラン)・家族が着用していたタータン。

コーポレイト
会社や組織のために作られたタータン。

ロイヤル
イギリス王家のためにつくられたタータン。

ミリタリー
軍隊用につくられたタータン。スコットランドでは18世紀ごろから各隊それぞれ同じ種類のタータンを身につけるよう指示されていたといわれている。

ブランド
ファッション・ビジネスのためにつくられたタータン。|BURBERRY バーバリー|などが有名。

アーガイル | Argyle

ダイヤモンド柄をモチーフに、細いラインと菱形を組み合わせた模様。語源は、スコットランド西部の州で、 アーガイルで「アーガイルチェック」(菱形がつらなる格子柄)を指していることが多い。

|Brooks Brothers ブルックスブラザーズ|がアメリカでアーガイル柄のソックスを流行らせた為、ソックスの柄としても定着している。

オンブレチェック | Ombre check

フランス語で陰影や濃淡という意味。

1950年代のバイカーやアーティストが愛用したことで、いつしか不良のアイコンに。映画「アウトサイダー」で不良グループがオンブレを、富裕層グループがマドラスチェックを着ていたシーンも印象的。1990年代にはグランジロックの象徴カート・コバーンも愛用。

千鳥格子 | Hound tooth

輪郭を崩したチェック模様を持つ、二色からなる織り模様。代表的な柄でクラシックなデザインによく使われる。

16世紀のスコットランドのローランド地方の氏族のみが使うことを許されている、一族の象徴としての模様。
千鳥が連なって飛ぶ姿に似ている為、こう呼ばれている。
欧米では、柄が猟犬の牙のようなとがった形にみえることから「ハウンド・トゥース」といわれている。

グレンチェック | Glen check

縦緯糸とも、暗色2本、明色2本、濃色4本、明色4本の繰り返しで綾織りまたは、斜子織りでつくった格子柄。 千鳥格子とヘアラインを組み合わせた格子柄を指す。

スコットランドやアイルランドで「グレン」は「峡谷」を意味し、スコットランドのアーカートという峡谷で織られたことから、正しくは「グレナカート・チェック」が正式名称。英国王エドワード7世がグレンチェックを好んで愛用したことで、「 プリンスオブウェールズチェック」とも呼ぶ。

マドラスチェック | Madras check

黄色、オレンジ、緑などの極彩色を使用したチェック柄。

インド南東部のマドラス地方で織られ、染料によるにじんだ色模様が特徴。

当初はヨーロッパ上流階級のステータスシンボルでしたが、大量生産時代へ変わり機械での生産に移行。最初は貧しい労働者たちの衣料用として使用されていましたが、その素朴な風合いが夏用のシャツ地として欧米で注目を浴び”インディアマドラスコットン”と命名される。

1920年頃に|Brooks Brothers ブルックスブラザーズ| がアメリカで初めてシャツやジャケットなどに採用後、瞬く間に大衆まで広がっていき、1950~60年代にはアイビーリーガー達がこぞって愛用し、80年代にはプレッピー、90年代にかけては渋カジにも登場し、その人気は不動のものとなりました。

ギンガムチェック | Gingham check

白と何らかの別の色の2色で構成された格子柄。 縦横一定間隔の格子柄のこと。エプロンチェックとも呼ばれる。

ギンガムという名前は、縞模様の意のマレー語からという説と、フランス・ブルターニュ地方のガンガンという町の名前から2つの説がある。

ウィンドウペーン | Windowpane

「Windowpane」とは窓ガラスという意味で窓枠が並んだようなチェック模様。

大きさはさまざまで、同じ幅の1色使いの細いラインの格子柄。

英国カントリー調の伝統柄で、ジャケットやシャツなどに用いられる。

バッファローチェック | Buffalo check

主に赤・黒など2色の糸による同幅で単純な大柄チェック。

発祥の由来は色々とあるが、1850年に|WOOLRICH ウールリッチ|のデザイナーがバッファローの群れを飼っていたことから名付けられた。

意外と古い!?チェックの歴史

タータンの誕生

タータンの歴史はとても古く、
紀元前1200年のミイラも身に纏っていたされる。

'1703

クラン・タータン
始まる

グラント領主が狩猟大会のために家臣たちを集めた際、同じ色のタータンを着ることを命じました。
翌年、マクドナルドという名前(=クラン)の借地人全員に、赤とグレーで幅広の賽の目を配したタータンを着用させた。これが”クラン・タータン”の始まり。

'1707

グレート・ブリテン王国
建国

グレートブリテン王国は、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという、それぞれ異なる歴史を持った4つの連合国からなる。
イングランドとスコットランドは、王位を巡って激しく対立。スコットランドには不満がくすぶり続け、愛国心を示す為にタータンを着用するようになる。タータンは政治的な意味合いを持つ衣服として使われ始める。

'1746

タータン着用禁止

複数回イングランドに対しての反乱が発生し、1745年にカロッデン戦争が起き鎮静化。スコットランドへの愛国心を示すタータンの着用が禁止。

'1782

タータン禁止令撤廃

36年間の長期間着用が禁止された事により、タータンを織る技術、残った布地、タータンに対するこだわりもどんどん失われる。

'1782

タータン禁止令撤廃

36年間の長期間着用が禁止された事により、タータンを織る技術、残った布地、タータンに対するこだわりもどんどん失われる。

その他チェックの歴史

イギリスで発展したタータン。その後、全世界で愛されることとなる。

'1902

Brooks Brothers
マドラス柄紹介

|Brooks Brothers ブルックス ブラザーズ|はサマーシーズンのレジャーウェア用として、クールでカラフルなインドの布地である「マドラス」のファブリックをアメリカの顧客に初めて紹介しました。

'1920-

BURBERRY
チェックを採用

当時のイギリスでは、ウインドーペーンが多く使用されていましたが、|BURBERRY バーバリー|が採用したチェックは、「カントリー・タータン」と呼ばれるチェック柄からアレンジしたもので、公募によって決定された。

'1957

Brooks Brothers
アーガイル柄ソックス販売

当時の|Brooks Brothers ブルックス ブラザーズ|社長ジョン・C・ウッドは、友人のゴルファーが履いていたアーガイル柄のソックスに目をつけ、アーガイル柄のロングソックスを販売。アメリカで最初にアーガイル柄のソックスを取り扱うブランドとなった。

'1960-

伊勢丹
ショッピングバッグにタータン採用

百貨店の「伊勢丹」が、ショッピングバッグにタータン(アンシェント・マクミラン)を採用。1968年にはブラック・ウォッチを加えた2種のタータンが採用され、伊勢丹チェックとして親しまれている。これは、タータンチェックは上品で趣味がいいというイメージが浸透していたからだと思われる。

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