|BURBERRY バーバリー|とは、トーマス・バーバリーが創業したイギリス発祥のブランド。
バーバリーチェックやトレンチコート 、ギャバジン生地が定番。

コンセプトは、「特別な人の為の服ではなく、多くの人が愛用する服=誰でも着る事の出来る服」

異常に高いブランド力を誇るが、それを守るための行動で多くの注目を集めたこと、
現在はストリートからの支持を集めている。

深い歴史から、たくさんあるブランドライン、デザインを徹底解説をします。

INDEX

|BURBERRY|
見極め方法

1. BRAND

|BURBERRY|は日本では三陽商会がライセンス契約しており、たくさんのブランドラインを展開。

2015年にライセンス契約が終了したことにより、ブランドの人気も変動が大きかった。

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2. ITEM/DESIGN

|BURBERRY|が生み出したものは多く、ギャバジン生地・タイロッケンコート・トレンチコート。
さらに、デザインではお馴染みのバーバリーチェックや、リカルド・ティッシがチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任して登場したTBモノグラムなど、プロダクトが多い。

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|BURBERRY|
歴史

市民から「雨天の憂鬱」から解放
世界一有名なチェックを持つブランドの歴史

|BURBERRY|は、ギャバジン生地を開発し、タイロッケンコート・トレンチコートを始めて製作。
さらに、世界一有名なチェックとも言われる「バーバリーチェック」を生み出したブランド。

そんなパイオニアブランドは、2015年ごろにブランディングを大きく変更するが、不買運動が起きる。

そんな話題が多いブランド|BURBERRY|がどうして生まれたのか?歴史を紐解きます。

洋服革新家の船出

創業者であるトーマス・バーバリーは、イギリスのハンプシャー州ベイジング・ストークに21歳の若さで洋服屋を開店する。

その当時から自身を「洋服の革新家」と呼び、「衣服はイギリスの天候から人々を守るものであるべき」という考えを持っていました。

その理念の元、アウターウェアを多く揃え、その品揃えからはるばるロンドンから店を訪ねる人もいたとか。

そうして開店から15年後には、イギリス有数の大商店に登りつめました。

 

奇跡の生地「ギャバジン」誕生

雨が多いイギリスではレインコートは必須でしたが、当時は「マッキントッシュクロス」という|Mackintosh|が開発した生地が主流でした。

この生地はゴム製ということもあり、通気性が悪く、暑くなるとゴムが溶け出して生地同士がくっつき、逆に寒くなると生地が硬くなってしまうという特性がありました。

それを解決すべく、バーバリーは通気性「ギャバジン」を開発する。

戦争生まれの名作コートの開発

1891年にロンドンに新店舗を開店し、社名を「トーマス・バーバリー&サンズ」に変更。

イギリス有数のアパレル企業となった|BURBERRY|は、陸軍にギャバジンを使ったタイロッケンコートを納入する。

タイロッケンを評価され、陸軍から塹壕(トレンチ)戦用のコート開発の依頼が入る。

バーバリーはそれに応え、塹壕での銃撃戦を意識した「トレンチコート」を開発。
第一次世界大戦の時には150万着を納品したとか。

戦後余ったトレンチコートが市場に出回るようになり、さらにハリウッド女優が着用し、オシャレなコートとして一般化する。

世界一有名なブランドタータン

1924年、公募によってカントリータータンをアレンジした「バーバリーチェック」が誕生。

左がカントリータータンで、右がバーバリーチェック。当時の政治的な問題で、スコットランドでの呼び名「タータン」では無く、「チェック」と呼ばれる。
詳しくはこちらの記事(チェック柄の歴史)にて。

当時は、トレンチコートの裏地としてのみ採用され、特に人気があった訳では無かった。

人気になった理由は、1964年の東京オリンピック時に、イギリス女子チームの一員が飛行機に乗り込む際に裏地がテレビに映し出され、それが一気に広がったからだとか。

日本での熱狂と三陽商会の落日

それから時は経ち、またも日本でバーバリーは旋風を巻き起こす。

1997年10月に、安室奈美恵が結婚記者会見で着た|BURBERRY BLUE LABEL|のバーバリーチェックのスカートが注目を浴びる。

その前から「アムラー」と呼ばれる安室の身なりを真似するファンがおり、若い女の子がこぞって|BURBERRY|を購入。

もともと、イギリスではスカートにバーバリーチェックをスカートに用いるのを反対されていたが、日本の三陽商会が無理矢理リリースしたものだったとか。

2014年にイギリス本国から「ブランド統一戦略」を理由に三陽商会のライセンス契約を打ち止める事が決定。

慌てた三陽商会だったが、なんとか自分達で改良したチェック柄と「BLUE LABEL」と「BLACK LABEL」の名前を残してもらう事に成功し、|BLUE LABEL CRESTBRIDGE|と|BLACK LABEL CRESTBRIDGE|を展開。
さらに、ライセンスを持っていた|Mackintosh|にその穴埋めを期待する戦略を取る。

しかし、|BURBERRY|の名が無いと販売は難しく、|Mackintosh|についても、「マッキントッシュクロス」を改良して成長したバーバリーの歴史を証明するかのような結果となる。

リカルド・ティッシが就任

一方、イギリスの|BURBERRY|は顧客層を広げ好調だ。

2018年にはリカルド・ティッシがチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任。
ティッシは、|GIVENCHHY|のクリエイティブディレクターで多くの高評価を受けており、|BURBERRY|に加入してからもTBモノグラムなどを発表し、評価を受けている。

|BURBERRY|
年表

市民から「雨天の憂鬱」から解放
世界一有名なチェックを持つブランドになるまでの軌跡

'1856

「BURBERRY」
一号店オープン

トーマス・バーバリーは、自らを「洋服の革新家」と名乗っていたそうで、
弱冠21歳でお店のオーナーに。その頃から野心を持っていた。

'1879

「ギャバジン」
開発

長繊維のエジプト綿を細く織り、生地に独特の方法で加工を施した、
通気性に優れ悪天候に強い布地「ギャバジン」を開発。
1888年に特許を取得。

'1895

「タイロッケンコート」
開発

第二次ボーア戦争でイギリス軍の将校向けのコートが原型。
1912年に特許を取得。

'1901

「馬上の騎士」
モチーフ誕生

ブランドの新ロゴを一般に募り、現在でも使われるモチーフが生まれた。
「高潔」「防衛本能」「革新的」の印象を受けるこのデザインが選出。

'1914

トレンチコート
イギリス軍納品

タイロッケンコートの後継であるトレンチコート が誕生。
実用的になり、多くの軍人に着用されるようになる。
終戦後に市場に多く出回り、トレンチコートが市場に浸透する。

'1924

バーバリーチェック
採用

公募によって決定され、レインウェアの裏地として採用。
当時のイギリスでは、ウインドーペーンが多く使用されていましたが、
バーバリー・チェックは「カントリー・タータン」からアレンジしたもの。

'1970

|BURBERRY LONDON|
スタート

三井物産を窓口に技術提携から契約に繋がる。
バーバリーも三陽商会に対し「非常に高い品質水準」に満足したという。

'1991

|Thomas Burberry|
スタート

普段着をコンセプトにしたライン。
バーバリーチェックの中の一つのTBチェックを使用していたが、
2002年のブランド終了と共に姿を消した。

'1996

|BURBERRY BLUE LABEL|
スタート

若年の富裕層をターゲットに伝統とトレンドを融合したブランドライン。
安室奈美恵が入籍会見でスカートを着用した事等、日本で大流行する。

'1998

|BURBERRY BLACK LABEL|
スタート

日本の三陽商会で展開したブランドライン。
|BURBERRY BLUE LABEL|の流行を受け男性向けとしてスタート。

'1999

「BURBERRY」
ブランドロゴ変更

ブランドのロゴを「BURBERRY’S」から「BURBERRY」に変更。
デザインはアートディレクターのファビアン・バロンが手掛けた。

'2015

三陽商会ライセンス
展開終了

ブランドイメージの世界統一戦略という意味で、
低価格帯で販売する三陽商会のライセンス契約を終了する。

'2018

不買運動
発生

2,860万ポンド (約42億円)分の商品を焼却処分した事を発表。
それを見たセレブや環境意識の高い消費者が反発し不買運動が発生。

|BURBERRY|
ブランドライン

日本とイギリスで展開された
色とりどりのブランドライン

BURBERRY LONDON|
バーバリーロンドン

価 格
4/5
人 気
3.5/5

1970年から三陽商会がライセンスを取得し、日本人の体型に合わせた独自企画のアイテムも展開。2009年に英バーバリー社、三陽商会、三井物産の共同出資によりバーバリー・インターナショナル株式会社が設立。2016年に一つのレーベルに統合した事により終了。

BURBERRY BLUE LABEL|
バーバリーブルーレーベル

価 格
2.5/5
人 気
2.5/5

三陽商会がライセンスを受け、若年の富裕層をターゲットにバーバリーの伝統とトレンドを融合させた品のあるモダン・クラシックスタイルを提案すべく、日本オリジナルブランドとして1996年にスタート。2015SSにライセンス終了とともに終了し、|CRESTBRIDGE BLUE LABEL|として存続している。

BURBERRY BLUE LABEL|
バーバリーブルーレーベル

価 格
2.5/5
人 気
3/5

三陽商会がライセンスを受け、25歳から35歳の男性向けに展開。
アダルト層だけでなく若い世代にもフォーマルからカジュアルまで広くアピールすることに成功。2000年代以降の一時期は、「ブラックレーベル・ウィメンズ」(2013年まで)や「ブルーレーベル・メンズ」(2012年まで)も展開されていたが、2013年夏以降元の体制に戻された。
2015SSにライセンス終了とともに終了し、「クレストブリッジブラックレーベル」として存続している。

BURBERRY PRORSUM|
バーバリープローサム

価 格
4.5/5
人 気
2.5/5

ジル・サンダーのアシスタントデザイナーのロベルト・メニケッティを迎え、1999年にレディース、2000年にメンズラインが高級ラインとして誕生。
2016年に一つのレーベルに統合した事により終了。

BURBERRY BRIT|バーバリーブリット

価 格
3.5/5
人 気
2.5/5

2009年に誕生したセカンドライン。
BURBERRYの伝統と毎日着られる洗練されたカジュアルライン。2016年に一つのレーベルに統合した事により終了。

|BURBERRY|
アイテム・デザイン

開発したアイテムやデザイン、生地
|BURBERRY|と言えばの名作

タイロッケンコート | TIE LOCKEN COAT

人 気
3.5/5

1895年にトーマス・バーバリーが開発し、1912年に特許を取得。
コットンギャバジンが使用されるが、現在はポリエステルとの混紡素材のものも多い。
タイロッケンは「ひもで留める」という意味で、ボタンやジップの代わりにベルトで固定するタイプのコートを指します。混同されがちなアウターに「ラップコート」がありますが、ラップコートがベルトなどを直接結んで固定するのに対し、タイロッケンコートはベルトを留め具で固定するのが特徴的。トレンチコートの前身。

トレンチコート | TRENCH COAT

人 気
3/5

1912年頃に開発されたとされる。トレンチは「塹壕」という意味。
ボーア戦争が塹壕戦で、英国軍から製作を依頼されて開発される。生地にはギャバジンが使われる。
肩にはボタン留めのショルダーストラップが付き、水筒や双眼鏡、拳銃吊り紐などを吊ったり、ベルトを掛けたりすることができる。
また、腰回りに備え付けられているD鐶は、もともと手榴弾を吊り下げる用途の名残。
襟元にはチン・ストラップと呼ばれる帯が付き、手首にもストラップを備え、これらを適宜締めることで寒風を防ぐことができる。
ウエスト位置のベルトはトレンチコート最大の特徴で、腹部を暖かく保つと共に、整ったシルエットを形作る。
右胸に縫い付けられた当て布はストームフラップと呼ばれ、襟を全てボタン留めした際に雨だれの侵入を防ぐための物。

1879年 | トーマス・バーバリーが通気性に優れ、悪天候に強い布地「ギャバジン」を開発。
1895年 | |BURBERRY|がトレンチコートの前身「タイロッケンコート」をデザイン。
1912年頃 | ボーア戦争から塹壕での銃撃戦が増えた事により、戦争用にトレンチコートを開発。
1914-8年 | |BURBERRY|が第一次世界大戦で150万着をイギリス軍が納品し、戦後に多く出回る。
1930年代 | アラン・ラッドなどの俳優が映画で着用した事等で一般化した。

バーバリーチェック | BURBERRY CHECK

人 気
4/5

バーバリーチェックとは、1920年代に公募で採用されトレンチコートの裏地として最初に使われたチェック柄。
別名は、ヘイマーケットチェック、バーバリークラシックチェック。
後の1967年、スカーフやバッグなどの各種アイテムにバーバリーチェックを展開し、世界に向けて宣伝したことで一大ブームを巻き起こした。
現在では「バーバリーチェック」として、登録商標されている。

TBモノグラム | TB Monogram

人 気
3.5/5

 TBモノグラムとは、2019年からチーフ・クリエイティブ・オフィサーのリカルド・ティッシがスタートしたデザイン。
TBとは、創業者のトーマス・バーバリーの頭文字。

ギャバジン | Gabardine

人 気
3.5/5

トーマス・バーバリーが1879年に開発し、特許を取得した生地。

主にコットンまたはウールでできた、目の詰まった緻密で丈夫な綾織物。
経糸緯糸の2倍の打ち込み本数にして「2/2綾織り」にし、クリア加工を施して仕上げます。60〜65度くらいまでの角度の急な綾線が見てとれ、表面の綾線が裏面よりはっきり浮き出ているのが特徴。
コットンギャバジンは経糸、緯糸ともに双糸を用いることが多く、ウールギャバジンは経糸に梳毛の双糸、緯糸にはそれと同じ太さの糸か、少し太めの糸を使う。

また、一般的にウールギャバジンは秋冬向けのアイテムが多く、コットンギャバジンは糸の太さ次第で、オールシーズン対応できる汎用性がある。

ギャバジンの名は、中世スペインで巡礼者が着ていた「ガバルディナ」が由来。

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