|ALDEN オールデン|とは、チャールズ・H・オールデンが創業したシューズブランド。
「革靴の王道」と呼ばれるほどの人気を誇るが、この人気はどこから生まれるか?が分からない人も多いのではないでしょうか。
深い歴史から、人気アイテムやサイズ感まで徹底解説をします。
「革靴の王道」伝統的な靴工房から革靴の王様となるブランドの歴史
創業者チャールズ・H・オールデンは、1884年にマサチューセッツ州ミドルボロウで創業。今でこそ既成靴の王道として君臨しているが、創業当初はオーダーメイドの紳士靴やブーツを製作していた。
どうして「革靴の王道」と言われるまでに成長したのか?そ歴史を紐解きます。
「革靴の王道」伝統的な靴工房から革靴の王様となるまでの軌跡
'1884
チャールズ・H・オールデンが1884年に設立。当時は、オーダーメイドによるブーツや紳士靴を生産。
'1931
金銭的なパートナーシップ提携をしていたターロウ家が引継ぐ。会社を引き継いだ後もオールデンのポリシーを守り続け、現在4代に渡って家族経営を続ける。
'1948
有名俳優の依頼により「タッセルローファー」が誕生。1957年には|Brooks Brothers|のために特別なタイプを製造開始。
'1960-
1960年代、機械化が進み農耕馬が激減するとコードバンの需要も減少。ターロウ家はオールデンの教えである「常に最上の素材を用いた高品質の革靴を作る」を守るため、経営危機であったホーウィン社のコードバンを2年分購入し救済。今でも蜜月な付き合いで、高品質な素材は優先的に|ALDEN|に供給。
'1970
1970年には近代的な設備を備えた工場を生地ミドルボロウに建設。それによりオーダーメイドから既成靴メーカーへと変貌。また、医療用矯正靴の分野も開拓(現在のモディファイドラスト)する。
'1979
1976年に創業したセレクトショップ|BEAMS|が日本に紹介する。アメリカ製品が人気だった日本で火がつき、一気に定着する。
'1981
1981年に「インディ・ジョーンズ」4部作の第1作が公開。ハリソン・フォードが、大工時代から愛用していた「403」を着用。一気に人気になり、「インディブーツ」と呼ばれるようになる。
「革靴の王道」世界の人々を満足させる高品質なアイテムたち
創業者チャールズ・H・オールデンは、「常に最上の素材を用いた高品質の革靴を作る」という理念を持ち、引き継いだターロウ家もその理念のもと経営をしている。
そんな高品質なアイテムたちを紹介する。
まずは、代表的なモデルを紹介。
参考価格 ¥136,400-
タッセルローファーとは、サドルに房飾り(タッセル)が付いたもの。1943年「ラインの監視」でアカデミー主演男優賞も受賞したポール・ルーカスが、イギリスでタッセル(房飾り)付きの紐靴を入手。帰国後、「この靴をよりシンプルな物にできないものか」と、ニューヨークとロサンゼルスにあったシューズブランドに同じ依頼をし、両社が靴作りに信頼がおける|ALDEN|に製作を依頼。製作したシューズにルーカスも満足したようで、世界初のタッセルローファー愛用者としてポール・ルーカス氏の名前が刻まれる事に。1957年に|BrooksBrothers|のために特別なタイプを製造開始。1950年代のアメリカ東海岸で学生時代を過ごしたビジネスマンや弁護士が、タッセルローファーを好んで履いていたことから「弁護士の靴」とも呼ばれていた。上品な雰囲気があり、スーツに合わせやすいデザインのものが多い。
参考価格 ¥106,700-
インディブーツとは、「インディ・ジョーンズ」の主演のハリソン・フォードが、大工時代から愛用していたブーツ。革には、最も高い強度を誇る生後2年を経過したメスの牛の皮を使用した、フルグレインカウハイドレザーを使用。グッドイヤー・ウェルテッド製法と呼ばれる、靴底の全体を取り替える修理が可能な作りのおかげで長期間に渡り履き続ける事が出来る。質実剛健で堅牢な作りは、どこか野性的で挑戦的な佇まいです。インディージョーンズの名前を冠するに相応しいワークブーツと言っても過言ではありません。
参考価格 ¥138,600-
9901とは外羽根プレーントゥのモデル。アッパーに採用されるコードバンレザー。農耕馬の臀部を削り出して作られるのがコードバンという素材。オールデンが扱うコードバンは、全てホーウィン社から仕入れている。ホーウィン社はアメリカ・イリノイ州シカゴに本拠地を構えるタンナーで、100年以上の歴史を誇る伝統的且つ世界的なタンナー。ホーウィン社のコードバンは、昔ながらの方法で植物性タンニンにより鞣されており、革の風合いを損なわせないナチュラルな仕上げが施されているのが特徴。9901がブラックで、990がダークバーガンディという違いがある。
革靴を作るうえで「ラスト(木型)」は、命といってもいいほど重要なもの。
ラストとは靴を作る際に必要な、基本の形を決める道具のこと。その種類も様々で、履き心地や形も変わってきます。その中でも|ALDEN|のラストは履き心地が良いと評判なうえ種類も多い。そのため、ラストの人気も理解しておく必要がある。
トゥがラウンドしており、全体的に幅広の設計。土踏まずの部分も比較的緩やかに。主にインディーブーツに採用されているラスト。
|ALDEN|を代表するラストの一つ。土踏まずの部分が大きくえぐられるように絞られているのが特徴。そして、トゥとヒールには少しゆとりがある。もともとハイアーチの方向けの矯正靴として生まれた。土踏まずのフィット感がよく、歩行が安定するため疲れにくいラストです。日本では別注品としてよく使われていますが、海外ではあまり見ないラスト。
|ALDEN|の中で最も使われているラスト。土踏まずの絞りは緩やかで、トゥにはゆとりがあります。ロングノーズ気味でエレガントな印象です。少し大きめの作り。バリーラストを使ったモデルとしてプレーントゥの990やロングウイングチップの975が有名。
ローファー専用として作られたラスト。主にコインローファーに使われる。幅広で日本人の足型にもあいやすいく。日本展開のコインローファーは履き口も狭まっており、甲のフィット感も良い。
バリーラストに似ているが、ヒールカップがバリーラストよりも小さめ。日本展開のモデルにはほとんど採用されていないので馴染みがないラスト。
多くのラストは外側が曲線を描くが、グラントラストは左右の曲線がほぼ同じ。正面から見ると左右のバランスが良くきれいに見える。
土踏まずが適度に絞られ細身のシルエットとなっていますが、細すぎないのが特徴。ドレスとカジュアルのバランスが取れたラスト。主にドレスライクなチャッカブーツなどに採用されている。
|ALDEN|の中で最も細身のラスト。細身のシルエットでドレスな印象。
トゥがラウンドし、土踏まずが絞られたラスト。ヒールも小さめになっており、日本人に合いやすいラスト。
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